弁理士 中野賢太のプロフィール

知財を取るのはビジネスのため

はじめまして。弁理士の中野賢太です。
平成25年に独立し、特許事務所を経営しています。地元・大阪泉州や和歌山地域を中心に、特許権・商標権の取得・活用を通じて、地域のビジネスのお手伝いをしてきました。

特許権・商標権はビジネスの大きな武器

特許や商標があれば、どんな大企業でも、許可なく実施をすることができません。特許権・商標権があれば、事業の独占が可能です。小さな企業やベンチャーが市場で戦うには、知的財産が大きな武器となります。

年に何十件も出願する企業と違い、中小・ベンチャーでは、一件の出願が大きな重みを持ちます。まずは、権利がないと始まりません。
貴重な技術やビジネスの種が特許権・商標権になるまで、出願書類にまとめ、特許庁の審査を通過するという手順が必要です。ご自身が考えるポイントと、権利が取れる範囲とは、ずれがあります。発明・ビジネスの本質がどこで、どうやって権利範囲を設定するのか、特許事務所によるサポートがないと、いい権利というのは生まれません。

また、権利を取っただけでも、意味がありません。費用と手間をかける以上、いい権利、強い権利にを取るのが大前提です。現在の事業だけでなく、自社の長期的な展開や、他社の動向を踏まえて、権利を取る。ここでも、特許事務所による積極的なサポートが必要です。

大学生活

高校まで地元・貝塚で過ごし、京都大学へ進学しました。工学部工業化学科を選んだのは、野依良治先生のノーベル賞受賞(平成13年化学賞:キラル触媒による不斉反応の研究)が大きな理由です。東京・大阪という大都市から離れた場所で、研究者が切磋琢磨し、世界レベルの成果が生み出される環境。そんな京都大学の中でも、ノーベル賞受賞者を輩出する工業化学科に惹かれました。

学生時代は、化学全般について広く学びました。物理化学、有機化学、無機化学、高分子化学などの基礎科目(製品に近い分野)はもちろん、計算系、生物系などの科目も、一通り学びました。学科で240名を有する規模で、通常の学科の3~4倍あります。化学に関連する分野なら、どこかの研究室が研究することが可能でした。専門とは全く関係ないですが、大学図書館による演習講座や、教養課程の生物学実験も印象に残っています。どんな学問分野でも学べるのは、総合大学にしかない魅力でした。

卒業研究では、熊取町の原子炉実験所(現:京都大学複合原子力科学研究所)の研究室に配属されました。分析系に興味があったのはもちろんですが、”隣町の原子炉”で何が行われているのか、知りたかったというのも大きな理由です。原子炉実験所は、大阪府熊取町にある、研究施設です。卒業研究では、加速器を運転した際の空間汚染の測定(卒業論文のタイトル:放射化法による加速器中性子場における中性子束の測定)を行いました。

特許業界を志す

特許業界(弁理士という職業)に興味を持ったのは、大学2回生の夏の集中講義でした。講師は実務家ばかり、他大学の技術移転担当教員や、TLO(大学関係の技術移転機関)の取締役などでした。学外から相談を受けた問題に対し、どの教員の知識を使い、どのように解決へ結びつけるのか。大学で生まれた発明を実社会で活用するには、どのような難しさがあるのか。研究成果は、様々な人が関わることで、研究の成果が社会に出て行きます。技術に関わりつつ、実社会への応用のお手伝いもできる。知的財産への関心を持ちました。

知財業界の中でも、弁理士という職業に興味を持ちました。弁理士は、発明を保護する中心的存在です。初めて見る発明を理解し、文章で表現し、権利書に仕上げる。技術への理解力、発明抽出能力、表現力、説明力、説得力など、考えることと書くことが好きな自分には天職だと思えました。専門職であり、将来的に独立開業を狙えるというのも魅力でした。
弁理士は、合格率が10%に満たない難関資格です。授業以外のすべてのエネルギーをつぎ込み、2年で合格しました。

特許事務所勤務で経験を積む

早く力をつけて知財業界で活躍したいと考え、大学卒業後はすぐに知財業界に入りました。資格だけで実務経験はないため、入所当初は様々な方にご指導頂きました。一通りの仕事がこなせるようになったのは、自分が努力したのは当然ですが、お客様の目に鍛えられたのが一番の要因です。指導によって頂いたご恩は、目の前のお客様に貢献することで、少しずつお返ししていくつもりです。

 特許事務所への勤務時代は、年に百件以上出願する大企業から、出願経験のない企業・個人まで、幅広い案件を手がけてきました。 お客様により、事情は全く異なります。画期的な大発明を世界中で権利化される方も、小さなアイデアを種に、これから事業を育てていく方。お客様の希望通りに進めればいいケース、特許事務所側が積極的にリードすべきケース。技術分野も、化学、機械、バイオなど、色々なものを担当させて頂きました。

特許事務所の勤務時代、平成22年に弁理士登録を行い、平成25年に自分の事務所を構えました。

地元・泉州のために働きたい

私は、大阪府南部・貝塚市生まれの貝塚市育ちです。技術(商売)に興味をもったのも、親戚の町工場に出入りしていたのがきっかけです。地場産業(タオル・ワイヤーロープ)が周囲になければ、工学部に進学することもなかったでしょう。

自分の知識と経験を、特許や商標に縁のなかった方々にも気軽に使ってもらいたい。誰でも相談しやすい、”町の特許事務所”を目指したい。そして地域に恩返しをしたい、そう思っていました。独立・開業は、そんな夢を叶える最初の一歩です。

お客様の利益のために

発明は、まだ世の中に存在しないものです。短い相談時間のうちに内容を理解し、WORDで何十枚もの出願書類を書き上げる。その後、特許庁の審査官とやりとりをして、考えた通りの内容で権利を取ります。いい権利を取るには、発明への、発明者への好奇心が最も重要です。

特許事務所は、弁理士一人で完結する仕事です。特許事務所の規模の大小より、担当する弁理士の能力の方が重要です。目の前のお客様のお役に立つためには、ただ仕事をこなすだけでは不十分です。法律も頻繁に改正されます。常に情報収集と研鑽を怠りません。依頼者様の利益を第一に心がけております。

技術的バックグラウンド

  • 専攻:放射化学(分析系)
  • 卒業論文:放射化法による加速器中性子場における中性子束の測定
  • 出身:工学部工業化学科
  • 主な履修科目:工業化学、有機化学、無機化学、材料化学、高分子化学、物理化学、計算化学、生物化学など
  • 取扱分野

  • 機械・構造物
    動的機械、静的機械、機械部品、機械制御、日用品、建築・土木構造物、プラント、材料、医療機器、光学機器など
  • 化学・バイオ
    医薬品、高分子(プラスチック、ポリマー)、繊維、有機化学、触媒化学、電気化学、分析方法、分析機器、材料化学、錯体化学、機能性食品、用途発明、数値限定発明など
  • 他の分野
    意匠(工業デザイン、画面表示、建築物など)、実用新案(小発明、構造物、日用品)、電気・ソフトウェア(回路、制御、IoTなど)、ビジネスモデル特許など
  • 商標
    文字、図形、文字と図形の結合、立体的形状、音、色彩のみ、ホログラム、位置、小売り商標、地域団体商標など

経歴

1980年 大阪府貝塚市加神にて生まれる
2002年4月 京都大学工学部工業化学科入学
2006年11月 弁理士試験合格(受験2回)
2009年3月 京都大学工学部工業化学科卒業
2009年4月 特許事務所勤務
2010年2月 弁理士登録
2013年1月 中野国際特許事務所(旧名称)を開業
2019年1月 特定侵害訴訟代理業務付記
2024年10月 岸和田オフィス(岸和田市小松里町)を新設
事務所名を「なかの国際特許商標事務所」に改称

所属

  • 日本弁理士会(登録番号: 16581号)
  • 日本弁理士会関西会 国際情報員会 委員(2016年~)
  • 日本弁理士会関西会 知財普及・支援委員会 第2事業部会 委員(2023年~)
  • 日本弁理士会関西会 発明相談 相談員(2014年~)
  • 貝塚青年会議所会議所(2019年~2020年)
  • 岸和田商工会議所青年部(2024年~)

(最終更新:24年10月1日)